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ブログ · 2026-09-12

Mac で相手の声も録音する方法 — 画面収録で相手の声が入らない理由

Mac で会議を録音したら、自分の声しか入っていなかった。 QuickTime でも、画面収録でも同じ。これは設定の間違いではなく、 macOS がそういう作りになっているためです。この記事では、理由と、 相手側の音声を録る3つの方法、そして自分と相手を別トラックで録る利点を説明します。

なぜ相手の声が入らないのか

QuickTime の「新規オーディオ収録」で選べるのは、入力デバイスだけです。 内蔵マイク、ヘッドセット、オーディオインターフェース。 一方、Zoom や Chrome が再生している音は、入力デバイスではありません。 それぞれのアプリのプロセスに属する音であって、macOS はそれを 他のアプリに素通しでは渡しません。

これは意図的な設計です。もし任意のアプリが、他のアプリの再生音を 断りなく録音できたら、ビデオ会議も音声メッセージも、 インストールした何かに筒抜けになります。面倒な回り道が必要なのは、 この制限があるからです。

方法1: 仮想オーディオドライバ(従来のやり方)

長く使われてきたのは、BlackHole・Soundflower・Loopback のような 仮想オーディオドライバです。出力と入力を兼ねるデバイスを追加し、 システムの出力をそこへ流して、それをマイクとして録音します。

動きますが、3つの難点があります。

方法2: 画面収録のシステム音声

新しい macOS では、画面収録のときにシステム音声も一緒に録れます。 操作説明の動画を作るならこれで十分です。ただ議事録が目的の場合、 要らない動画ファイルができるうえに、音声はやはり混ざった状態で入ります。

方法3: Core Audio のプロセスタップ(macOS 14.2 以降)

macOS 14.2 から、Core Audio に正式な仕組みが入りました。 プロセスの出力に「タップ」を仕掛ける方式です。アプリがどのプロセスを 録りたいかを指定すると、システムが利用者に許可を求め (「システム音声の録音」)、許可された後に音声データが渡されます。

実際の使い勝手はこうなります。

実装にはひとつ癖があります。タップを作っただけでは音が来ません。 現在の出力デバイスを主デバイスにした集約デバイスに組み込む必要があります。 クロックはその主デバイスが供給し、ドリフト補正がタップを同期させます。 コード付きの詳細は英語の記事にあります: Recording the other side of a call on macOS

2トラックに分けて録る利点

自分のマイク相手の音声話者つきの記録

録音そのものより、議事録まで作るなら分離の方が効きます。 混ざった1本から議事録を作る場合、誰が話しているかは話者分離 (ダイアライゼーション)が推測します。多くの場面ではうまくいきますが、 声質が似ているとき、発言が重なったとき、回線が悪いときに間違えます。

自分のマイクと相手側が別チャネルなら、話者の特定は推測ではなく、 録音の性質そのものになります。後から他の人が読む記録では、 「たぶん先方の発言」と「先方の発言」の差は小さくありません。

実務での注意点

まとめ

たまに録るだけなら仮想オーディオドライバで足ります。 会議を継続的に記録して議事録にするなら、プロセスタップを使う方式の方が 楽です。ドライバが要らず、許可はいつでも取り消せて、 両者の声がきれいに分かれます。Cachalot はこの方式で録音し、 文字起こしと議事録の作成も Mac の中で行うので、 音声がこの1台から出ていくことはありません。

この記事は Cachalot を作る過程で書いたものです。音声が Mac から出ない AI 議事録アプリで、無料・登録不要で使えます。

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